研究書 monograph

小説 ヴェスプリー・タワーズ

著者
セオドア・ワッツ=ダントン著 河村民部訳
小説 ヴェスプリー・タワーズ
規格
46判/404頁/定価(本体3,800円+税)
ISBN
978-4-269-82048-7
ジャンル
レベル
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家宝「虹の黄玉(トパーズ)」をめぐるミステリー
ワッツ=ダントンの名作『工イルウィン』の翻訳から百年、小説第2弾『ヴェスプリー・タワーズ』を本邦初訳で贈る。

書籍内容 Contents

この題名であるが、ヴェスフリーというのは中世以来のイギリス中部ウォリックシャーの貴族の名家(架空の)の名前であり、タワーズとあるのは、その館のことで、幾つかの塔(タワー)が並ぶ古風な屋敷というわけである。ベンジャミン・ディズレイリーの小説に『ロタールJ (Lathair, 1870) というのがあり、その中に大富豪の御曹司ロタールの館が、"Muriel Towers" として出てくる。この小説を下敷きにして、物語をさらに展開しようとしてセ才ドアが書いたのがもう一つ別の小説(これも未刊)「パルモラル」であるから、セオドアは、恐らくVesprie Towersの題名をそこから思いついたのではないかと思われる。従って、「ヴェスプリー館」としてもよいのであるが、Towersの持つ意味を生かして、原名の呼ぴ名を採用した。(「解説」より)