プロローグ
第一章 アーツ・アンド・クラフツ運動の要―イギリス湖水地方における自然資源の歴史
一 自然資源の宝庫としてのイギリス湖水地方―
スレート、石灰岩、花崗岩、黒鉛、銅、そして鉄鉱石
二 地質学発祥の地としてのイギリス湖水地方―
ジョナサン・オトレイ、アダム・セジウィック、クレア・フェルを中心に
三 新石器時代の採石跡―イギリス湖水地方の文化遺産のルーツ
四 中世における採石跡―ローマ城壁、要塞、修道院―
ヘイドリアンズ・ウォール、ハードノット・ローマン・フォート、
ファーネス・アビーを中心に
五 自然資源の恩恵を被った地場産業―
羊毛業、鉛筆製造、靴製造、ボビン製造を中心に
六 産業革命で復活した鉱物の大規模採掘
七 二十世紀以降の鉱物発掘事業の行方
第二章 イギリス湖水地方におけるアーツ・アンド・クラフツの屋敷
一 アーツ・アンド・クラフツの屋敷の誕生秘話―
ウィリアム・モリスとフィリップ・ウェッブ
二 湖水地方のピクチャレスク賛美の時代―
ウィリアム・ギルピンからウィリアム・ターナーへ
三 湖水地方への移住者たちが建てた屋敷―
ウィリアム・ワーズワースたち湖水詩人からトマス・アーノルド、
ハリエット・マーティノー、ジョン・ラスキンへ
四 湖水地方に台頭してきた建築家、造園家、景観設計家たち―
ジョン・カーとジョージ・ウェブスターを中心に
五 湖水地方に到来したアーツ・アンド・クラフツの建築ラッシュ―
ジョセフ・パティンソン、ダン・ギブソン、J.S.クロウザー、
G.F.アーミテージを中心に
第三章 アーツ・アンド・クラフツの庭園学
一 アーツ・アンド・クラフツのデザイナーとしての造園家たちー
ガートルード・ジーギルとトマス・モーソンの出現
二 アーツ・アンド・クラフツの庭の特徴
三 湖水地方におけるアーツ・アンド・クラフツの庭園の誕生
四 湖水地方におけるアーツ・アンド・クラフツの庭園学の確立
五 湖水地方から発信されたアーツ・アンド・クラフツの景観設計から都市計画への発展―
トマス・モーソンを中心に
第四章 アーツ・アンド・クラフツのギルド運動と起業家誕生
一 美術教育とギルド運動―インダストリアル・アーツへの道
二 ジョン・ラスキンの北西イングランドにおける
ザ・ギルド・オブ・セント・ジョージ
三 ラングデールの軌跡―スザンナ・ビーヴァーの指導によるレース工房セント・
マーティンズ・コテージからレース作家エリザベス・プリケット誕生へ
四 ラングデール・リネン・インダストリーの起業と女性指導者・経営者の誕生―
マリオン・トウェルヴスとエリザベス・ペッパー
五 ボウネス= オン=ウィンダミアに誕生したデザイナー、指導者、
起業家アニー・ガーネットの工房ザ・スピナリー
六 ケンダルに生まれた家具工房―アーサー・シンプソンのデザインと起業
第五章 イギリス湖水地方のアーツ・アンド・クラフツ運動の学び舎
一 十九世紀における教育改革運動の軌跡
二 イギリスにおけるメカニックス・インスティテュート運動
三 湖水地方とその周辺に創設されたメカニックス・インスティテュートの創設と発展
四 コニストン・メカニックス・インスティテュートの意義
五 スクール・オブ・アートの誕生と発展
六 イーディス・ローンズリーによるレイ城の個人塾から
ケズィック・スクール・オブ・インダストリアル・アーツ創設へ
第六章 現代のイギリス湖水地方に残るアーツ・アンド・クラフツ運動の足跡
一 ナショナル・トラストによる湖水地方の自然と生活保護活動
二 レイクランド・アーツの創設と意義―
アボット・ホール・アート・ギャラリーを中心に
三 湖水地方に点在する小さな私設博物館の創設と軌跡―
アーミット姉妹たちの葛藤を中心に
エピローグ
参考文献