研究書 monograph

イギリス湖水地方モアカム湾の光と影

著者
臼井 雅美 著
イギリス湖水地方モアカム湾の光と影
規格
46判/288頁/定価3,960円(本体3,600円+税)
ISBN
978-4-269-72159-3
ジャンル
レベル
--
--

イギリス湖水地方を取り囲む西海岸の南に位置するモアカム湾(Morecambe Bay)には19世紀から鉄道が敷かれ、港としての役割が確立し、リゾート開発に沸いた。それはモアカム湾の光の部分である。 しかし、湖水地方とモアカム湾も戦争の影響を大きく受け、第二次世界大戦中には空爆の被害にあい、海沿いのモアカムは軍隊の駐屯地となり観光業は落ち込んでしまう。19世紀から20世紀前半にかけて光があたったモアカム湾は、20世紀後半から21世紀にかけて大きな影の中に身を置いてきたのである̶̶

書籍内容 Contents

I イギリス湖水地方のお膝元、モアカム湾物語

第一章 イギリス湖水地方の変遷

第二章 運命共同体―湖水地方とモアカム湾―クロス・ベイ・ウオークの伝統

第三章 ミッドランド鉄道とモアカム湾

Ⅱ 魔法にかけられたモアカム(Morecambe

第四章 リゾート地への大変身

第五章 ザ・ミッドランド・ホテルというランドマーク

Ⅲ ヒーシャム(Heysham)の今昔物語

第六章 ターナーが愛した古代の夢の跡

第七章 漁村から湾岸地へ、観光地へ、そして住宅地への変遷

第八章 港湾基地から原子力発電所の地への道のり

Ⅳ 分岐点、カーンフォース(Carnforth

第九章 蒸気機関車の基地

第十章 ワルトン教区と中世の廃墟

V 迷える森のシルヴァーデール(Silverdale

第十一章 シルヴァーデール村の不思議

第十二章 レイトン・モスと野鳥の宝庫

Ⅵ 波流の岸辺、アーンサイド(Arnside

第十三章 ケント川の河口の村

第十四章 アーンサイド潮津波とモアカム湾の漁業と船大工

Ⅶ モアカム湾の貴婦人、グレインジ=オーヴァ=サンズ(Grange-over-Sands

第十五章 カートメル・プライオリー、中世修道分院の荘園の地

第十六章 海辺のリゾートタウンへの華麗なる変身

Ⅷ クエーカーの里、ウルヴァーストン(Ulverston

第十七章 マーケットタウンから産業化と都市化へ

第十八章 クエーカーの里として

Ⅸ 眠りから覚めたバロー=イン=ファーネス(Barrow-in-Furness

第十九章 ファーネス・アビー、中世大修道院の夢の跡

第二十章 鉄鋼業の要とファーネス鉄道

第二十一章 造船業の光と影

あとがき

参考文献