第一章 ルース・オゼキの『あるときの物語』
―太平洋と時を飛び越える輪廻
第二章 東山彰良の『流』
―台湾と愛おしき者達への限りなき賛歌
第三章 ジュンパ・ラヒリの『低地』
―ベンガルが抱えて来た悲しみの坩堝
第四章 モーシン・ハミッドの『コウモリの見た夢』と『西への出口』
―東から西へ、迷える地球人への応援歌
第五章 多和田葉子の『地球にちりばめられて』
―ボーダレスな時空に生きる言葉の旅人
第六章 ヴィエット・タン・ウェンの『シンパサイザー』
―虐げられた生を蘇らせる力学の誕生
第七章 韓江の『少年が来る』
―忘却という暴力から紡ぐ記憶