一.ディシプリンが生まれる時ー英文学の場合
(ディシプリンの両義性/半人前のディシプリン/シンデレラ・サブジェクト/革命/プロの仕事/危機に立つディシプリン)
二.英文科の『教養と無秩序』
(非国民から公僕の檻へ/英文科の自己意識/守護聖人としてのアーノルド)
三.ヨーロッパの遺産、国民の伝統ーイギリス古典教育の英国的機能
(英語習得のためのラテン語教育?/カレッジ制ーイギリス大学の基礎体質/古典という教科/「リット・ハム」の成立/国教会のアリストテレス/プラトンと大英帝国の指導者像/近代著作家による例解/国民の伝統としての古典)
四.マーク・パティソンー不機嫌な大学人
(関心の不均衡/幻滅と弁解の人/十九世紀前半のオクスフォード/世紀後半のオクスフォード/『提案』の意味/リベラル・エデュケーションの宿命/パティソンの警告)
五.初めてのパティソン研究書
六.学生ジプシーの変容ーアーノルドと近代科学のアイロニー
(グランヴィルの重要性/アーノルドによる編集/牧歌の中の学生ジプシー/教訓詩の中の学生ジプシー/学生ジプシーとの訣別)
七.フライの『神話とメタファー』
八.「キリスト教文学」の逆説
九.文学部の「文学」ー英文科に入学した諸君へ
(限りなく透明に近い言語という幻想/学としての「文学」/読むための技巧)