学問の「壁」をつき破れ!
アメリカには、こんなすごい「知の巨人」がいた。
アメリカ最大の知性が、21世紀を生きる人々に贈る永遠のメッセージ。100年後の再発見!
「横断ということ。といっても、空間的な意味での横断ではありません。知的なレベルでの『横断』。
高度に専門化し細分化した学問、芸術の諸領域を自由自在に駆け抜け、それらを再統合してゆくこと。
・・・・『横断』という方法論が一般化し、市民権を得つつある現代に立って、ヘンリー・アダムズを読み直してみることにしましょう。するとどうでしょう。彼が今から百年ほど前に、すでにこの『横断』という方法を自由自在に駆使していたことがはっきりと分かってきます。」(本書の「序論」より)
序論 ヘンリー・アダムズの現代性
第一部 横断する知性
第一章 重ね書きされた羊皮紙―アダムズの『アメリカ史』を読む
第二章 教会を読むアダムズ―横断と切断
第三章 〈近代〉を嗤う―ヘンリー・アダムズの「教育」
第二部 『ヘンリー・アダムズの教育』補記
第一章 空白の(削除された)二〇年
第二章 海をへだてた南北戦争―ヘンリー・アダムズの「外交教育」の背景
第三部 中世のほうへ
第一章 教会の解剖学―アダムズとシャルトル
第二章 中世を「横断」する―「聖母マリア崇拝」を軸として
第三章 ヘンリー・アダムズの中世文学史―『モン・サン・ミシェルとシャルトル』再考
第四部 『ヘンリー・アダムズの教育』エピローグ―晩年の一〇年間
結びにかえて 世紀の変わり目―ある円舞
ヘンリー・アダムズ主要参考文献
あとがき
索引(人名・書名)