「傷ましく、そして潔い彼の文章は平和への捧げ物である。捧げ物を受け取った者は戦争へ行くという犠牲を払った者の苦悩の重さ、人生を生き抜くことの重さ、平和の重さについて思い知らされる。そして深いため息と共に、静かに本を閉じるだろう。」「おわりに」より
戦争と平和を知る、アメリカの帰還兵作家の人と作品について語る。 著者によるオブライエンへのロング・インタビューも収録している。
まえがき
第一部 ベトナム戦争
第一章 ティム・オブライエン
少年時代(一九四六年~一九六〇年)
青年時代(一九六〇年~一九六九年)
戦争(一九六九年~一九七〇年)
戦後(一九七〇年~)
第二部 トラウマ
第二章 記憶
記憶の断片化
記憶の洪水
精神の浄化
第三章 トラウマ
徴兵令に対する衝撃
殺人に対する罪の意識
自己の能力に対する罪の意識
PTSD
第三部 平和文学
第四章 語り
告発
告白
父親、息子、勇敢さ
メタフィクション
第五章 技法
コントラスト
フラッシュバック
イリュージョン
シンボリズム
おわりに ~ 傷ましく、潔い文章
ティム・オブライエン・インタビュー
注
引用文献
あとがき
索引