「小説の時代への新視点」
文学は文化の花なり、という考え方に立つ著者がディケンズを中軸にして、
ヴィクトリア朝の文化と文学との相関性の諸相を展望。
一見異質の作家たちの間にも意外な脈絡があることを解き明かす。
第一部 フォアランナー・ディケンズ
1 『ドンビー父子』における商会(ハウス)と家庭(ファミリー)
2 メレディスの「父と子」
3 ディケンズとアンデルセン
4 作家たちのパブリック・スクール
第二部 影響と共有
5 『トルコ物語』を訪ねて
6 『メアリ・バートン--マンチェスター生活の物語--』における「二つの国民」
7 マンチェスター美術名宝博覧会
8 絵画と文学の交渉
第三部 変遷の様相
9 描かれたユダヤ人像
10 ミスター・ヘンチャードとミスター・ドンビー
11 ディケンズと世紀末
12 ワイルドとディケンズ