聖俗の境界を越えて
詩と評論との関係を踏まえて、全6作品を読み解いた、T.S.エリオット詩劇の本格的研究書。
宗教的世界と世俗的日常世界の境界を往来しつつ、共同体でより善く生きる道を探り続けた劇作家エリオットの軌跡をたどる。
序章
第一章 境界を越えて行った者たちを見送る --詩劇以前--
第二章 共同体の再生をめざして --『岩』--
第三章 否定された殉教劇 --『大聖堂の殺人』--
第四章 境界を越えることと越えないこと --『一族再会』--
第五章 日常世界への回帰 --『カクテル・パーティー』--
第六章 二つの世界を結んで生きる --『秘書』--
第七章 日常世界に成立した理想の家族像 --『老政治家』--
終章