研究書 monograph

詩から小説へ

ーワーズワスとロマン派の末裔ー 

著者
河村民部 著
詩から小説へ
規格
A5判/536頁/定価6,300円
ISBN
978-4-269-72098-5
ジャンル
レベル
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「時」と「永遠」の葛藤とその行方
イギリス・ロマン派の詩から19世紀イギリス小説への歩みは、<悠久の波の逆巻く岸辺から「時」の色濃く渦巻く内陸部の奥への歩み>に他ならない。本書はその足跡を辿った。

書籍内容 Contents

第1部 ロマン派における「時」と「永遠」
ロマン派の子供像
ワーズワスによる「永遠」の探求
『逍遙』におけるワーズワスの時間意識
『逍遙』におけるワーズワスの想像力の働き

第2部 ロマン派的自然観の継承と変質
シャーロット・ブロンテ『ジェーン・エア』
『フィリックス・ホールト』およびその他の「政治」小説再評価
エゴイストをめぐる二人の女
ジョージ・メレディス『十字路邸のダイアナ』と噂の女キャロライン・ノートン
トマス・ハーディ『日陰者ジュード』
V・ウルフ『灯台へ』

第3部 ロマン派的自然観からの逸脱と実存主義的人間観
ヘンリー・ジェイムズ「密林の野獣」
ジェイムズはヴィクトリア朝作家の一人なのか
ジェイムズの芸術的信念をめぐって
ジョウゼフ・コンラッド『秘密の共有者』
コンラッド小説と「男性的女性」