教育における詩の本質的役割
文体論研究が、権威主義を排し、自己の感性や理性に基づいてテクストを再構成する方略をとれば、ふつう分析を拒絶すると
される詩的作品もパラフレーズが可能となり、特に言語教育において効力を発揮する。ここに「詩的可能性」−人間が本来有する詩的能力
と言語が示す詩的表現の相互作用−が具現されると本書は説く。
日本語版への序文
序論
第1部 詩の意義
詩の一般的特徴と粗野な詩 / 通常の語りを超えての意義 / 解釈の手順 / コンテクストからの分離 / 言葉のパターン化と表象の文法 /
異なる次元の時間と場所 / 他のパターン、代替の現実 / 詩行とテクストの並行性 / テクスト間相互の連想 / 美的効果と価値の相対性 /
「このようにして意味は逃げていく・・・」
第2部 詩の教育
詩の特質 / 教育との関連性 / 教育的アプローチ / 詩のテクストの制作 / 詩のテクストの完成 / テクスト間相互の比較と変異形の使用 /
詩と散文的記述の比較 / 散文の記述からの詩の派生 / 詩の変異形の派生と比較 / 漸進的な派生 / 散文による言い換えの使用 /
派生版と公認版の詩の比較 / 詩の異なる制作様式の比較 / 結論として