第1章 近代イギリス文学との対比で見る近代日本文学の自然とその描写
イギリス・ロマン派的自然観の受容と日本文学固有の自然観/紀行文/ワーズワスと谷崎潤一郎
第2章 一葉、紅葉、花袋、泡鳴、そして虎彦の自然観および自然描写
唐木順三「現代日本文学に於ける自然と道徳の問題についての史的考察」について/
樋口一葉の小説における自然描写/
尾崎紅葉『金色夜叉』における自然描写/
自然主義小説家田山花袋の小説における自然描写/
岩野泡鳴『毒薬を飲む女』に見られる自然描写/
田宮虎彦『菊坂』と『童話』と『小さな赤い花』
第3章 「岬」の比較文学
イギリス文学に見る「岬」の行方/
日本文学における「岬」/
E・M・フォースターの短編『岩』における「岬」/
トマス・ハーディー『青い目』と田宮虎彦『足摺岬』に見られるエロスとタナストのトポスとしての「岬」/
トマス・ビュウィック『英国鳥禽史』とシャーロット・ブロンテ『ジェーン・エア』