虚と実の狭間で
ーシェイクスピアのディスガイズの系譜ー
- 著者
- 細川 眞 著
- 規格
- A5判/532頁/定価5,460円
- ISBN
- 4-269-72078-6
- ジャンル
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- 他
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双子の取り違い、ヒロイン・支配者の変装、ベット・トリック、佯狂、観客だまし、マルティ・ディスガイズなど、シェイクスピアの多彩なディスガイズを、自己表象を巡る本質論と構築論から、イギリス演劇の伝統の中で系統づける。
書籍内容 Contents
第一部 序説
第1章 シェイクスピアのディスガイズ概説ー男装するヒロイン・変装する支配者とその背景を中心にー
第2章 シェイクスピアのディスガイズと自己表象の変遷
第二部 作品論
第1章 ディスガイズとしての「人違い」と家父長制ー『間違いの喜劇』論ー
第2章 ジューリアのディスガイズと偽り、演技、求愛儀礼ー『ヴェローナの二紳士』論ー
第3章 ケイトの「ディスガイズ」と両性具有ー『じゃじゃ馬ならし』論ー
第4章 「不調和の調和概」論ー『ヴェニスの商人』における理想のヴィジョンー
第5章 ディスガイズによる王の二つの身体の調和ー『ヘンリー五世』論ー
第6章 全体性(不一致の一致)の場としてのアーデンの森ー『お気に召すまま』論ー
第7章 『十二夜』におけるディスガイズの光と翳
第8章 ベット・トリックと支配者の変装ー『尺には尺を』論ー
第9章 ハムレットの佯狂と二つのミメーシス
第10章 スパイとしてのイアーゴーとディスガイズの言説
第11章 『リア王』のディスガイズーエドガーのマルティ・ディスガイズを中心にー
第12章 『マクベス』における予言とディスガイズ
第13章 ディスガイズの衰弱と本質主義ー『シンベリン』の場合ー
第14章 ディスガイズの第三モードー『冬物語』論ー
第15章 プロスペローの見える変装/見えない変装ー『あらし』論ー
注
あとがき
初出一覧
挿絵一覧
主要文献
索引