研究書 monograph

異質なるもの 英米文学の視点から

著者
文学と評論社 編
異質なるもの 英米文学の視点から
規格
A5版/162ページ/定価2,640円(本体2,400円+税10%) 
ISBN
978-4-269-75072-2
ジャンル
レベル
--
--

人により見え方が異なるのか・・・・・・
それとも異質なるものは絶対的に存在するのか・・・・・・
「異質なるもの」との遭遇 現実世界の倫理の再構築へと誘う
本書に収めた論考は、定期的に研究誌を発行し、合評会等を通して活発に意見交換を行う『文学と評論』の会から八人が集い、種々の「異質なるもの」が蠢く文学の一端をお届けするものです。どんな「他者/未知」との出会いと、そこから喚起される想像力が、苦悩や希望を伴いつつ文学作品を生み出しているのか、そしてそれらが、私たち読者に何を問いかけるのか。今回の書籍が、文学による異世界へのひとつの案内状となれば、と願っています。(本書まえがきより)

書籍内容 Contents

まえがき  滝口 智子

Ⅰ イギリス文学

アン・ラドクリフ『ユドルフォ城の怪奇』における涙の抑制と窓辺からの風景   池田 裕子

マスクの役割  白石 治恵

 PB・シェリーのThe Mask of Anarchyにおける重層表現

クリスティナ・ロセッティのバラッド詩  滝口 智子

 命がけの対話

ヘンリー・ジェイムズを驚かす異質な読者たち  ハンフリー 恵子

 ヴィクトリア朝における文学の商業化と大衆読者の登場

『ハムネット』を読む  上村 幸弘

 魔女と賢い女性の狭間にて

Ⅱ アメリカ文学

『ドゥービンの生活』における「異質なるもの」のモティーフとその反復  島津 厚久

J.D.サリンジャーの文学作品における「病者」と自己治療の試み  尾田 知子

『ギヴァー記憶を注ぐ者』に見られる「異化効果」  佐藤 牧子

あとがき

索引