『英国小説研究』は、イギリスの小説や小説家に関する論文を収める同人誌で、第1冊は1954年に刊行されている。第30冊には、オースティンの『分別と多感』、エッジワースの『愛顧』とオーエンソンの『オドンネル』、ディケンズと「堕ちた女」、ゾラとハーディ、 19 世紀末の女性の身体、霊界とシャーロック・ホームズを分析した論文を収録した。
オースティン『分別と多感』における約束
(西山 徹)
素人芝居演目として選択されたヴォルテールの『ザイール』
──エッジワースの『愛顧』とオーエンソンの『オドンネル』の場合
(鈴木 美津子)
セクシュアリティのゆくえ
――ディケンズと「堕ちた女」の教育
(新野 緑)
感覚と「芸術」としての小説
――印象派・ゾラ・ハーディ
(金谷 益道)
世紀末の身体文化と反/フェミニズムの言説
(市川 千恵子)
唯物論とスピリチュアリズム
――シャーロック・ホームズの憂鬱
(伊勢 芳夫)