研究書 monograph

アレゴリー解体

−ナサニエル・ホーソーン作品試論−

著者
増永俊一 著
アレゴリー解体
規格
四六判/260頁/定価2,940円
ISBN
4-269-73011-0
ジャンル
レベル
--
--

「歴史」は神話化の果てに非神話化され、アレゴリーという文学様式も内部から密かに 解体されてゆく。アメリカの過去にひたすら目を凝らした作家ナサニエル・ホーソーンを、 その表現とモチーフから抉る。

書籍内容 Contents

序章

第1部 作家と表現
 第1章 アレゴリー解体−「若いグッドマン・ブラウン」あるいは失われた自己の物語−

 第2章 毒/薬の寓話−「ラパチーニの娘」とその死をめぐって−

 第3章 交錯する視線−「僕の親戚モリヌール少佐」のストレンジャーたち−

第2部 作家と歴史
 第4章 見せしめから矯正へ−『緋文学』の立ち上がる個人−

 第5章 進歩と衰退−「優しい少年」に見るホーソーンの歴史観−

 第6章 幸福の追求と荒野−辺境開拓物語としての「ロジャー・マルヴィンの埋葬」−

第3部 職業作家ホーソーン −歴史に辿る市場経済−
 第7章 無邪気な子供と資本主義−『おじいちゃんの椅子』と歴史をめぐって−

 第8章 屋敷は残った−『七破風の屋敷』における資本主義の精神とその行方−

参考文献(各章別)
初出一覧