研究書 monograph

比喩 英米文学の視点から

著者
文学と評論社 編
比喩 英米文学の視点から
規格
A5判/260頁/定価(本体2,800円+税)
ISBN
978-4-269-75071-5
ジャンル
レベル
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比喩からは誰も逃れられない
言葉の合わせ鏡に映るパラレルワールドを15人の英米文学者が案内する

聖と俗、現実と夢、自然と詩、静と動、西洋と日本
二人の作者、二つの物語

書籍内容 Contents

まえがき  村田辰夫

 

I.  十八世紀以前

 中世の比喩 皮と実 石野はるみ

――チョーサー『カンタベリー物語』より「免償符説教家の前口上とお話」――

 農夫シェイクスピアの幻想  上村幸弘

――大地を耕す犂の刃――

 シェイクスピアとオニールの霧  須賀昭代

 

II.  十九世紀

 オースティンの歩く女性たち  池田裕子

――束縛と解放を巡って――

 プロメテウスとデモゴルゴンの換喩的関係  白石治恵

――『鎖を解かれたプロメテウス』における協働の成就――

 「眠りの森」とクリスティナ・ロセッティの物語詩「王子の旅」  滝口智子

――ふたつの時と妖精の魔法――

 小さな生き物たち  濵田佐保子

――詩人としてのエミリィ・ディキンスン――

 

ペイターのミケランジェロ論  須田久美子

――「甘く」見えざるものを何に喩えようか――

 「終わりの始まり」におけるホプキンズのメタファーの実験  田邊久美子

 「本物」の日本小説  有元志保

――朝顔嬢とヨネ・ノグチによる日本表象の試み――

 

III. 二十世紀以降

 T・S・エリオットの「比喩論」とその特質・実作『荒地』考  村田辰夫

 ジョージ・オーウェルの作品における象徴と本能  田辺翔平

――『一九八四年』で描かれる思考停止の人間――

 現実と夢  松本真治

――ミュリエル・スパークとT・S・エリオット――

 アレゴリーとしての誘惑  松井美穂

――ジョイス・キャロル・オーツの「どこ行くの、どこ行ってたの?」における女性主体――

 ロコとしてのアイデンティティ  平野真理子

――イメージから読む、ロイス・アン・ヤマナカの『ワイルド・ミートとブリーバーガー』――

 

あとがき  市川緑

索引