研究書 monograph

『ロミオとジュリエット』を読み解く

--人の世は夢vs.愛の力--

著者
芝 史朗 著
『ロミオとジュリエット』を読み解く
規格
A5判/216頁/定価(本体2,400円+税)
ISBN
978-4-269-72118-0
ジャンル
レベル
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書籍内容 Contents

まえがき

第1章 『ロミオとジュリエット』を読み解く
 序論
  シェイクスピアの原文
  韻を踏まない韻文!?--ブランク・ヴァース
  2人称代名詞
  動詞の語尾変化
  シェイクスピアの劇場と舞台
  材源
  主要登場人物
  あらすじ

 1. 当時の人気 -- 古版本から

 2. 作品の人気 -- テーマから
  【見どころは?】
  (1)破局を招く一途な愛と新しい女性像 -- 主人公はどっち?
  (2)息もつかせぬ展開の早さ
  (3)『真夏の夜の夢』との関係
  (4)隠された記号の謎解きの面白さ
  (5)全体が美しい一編の詩

 3. 『ロミオとジュリエット』本論
  コーラス(序詞役)登場
  第1幕 第1場 ロミオ登場:第1日目(日曜)朝
      第2場 ジュリエットは、まだ14歳にもなっていない!?
      第3場 ジュリエットに結婚話が
      第4場 マブの女王登場
      第5場 ロミオとジュリエットの初めての出会い
  第2幕 序詞
      第1場 新たな愛の誕生と孤立化のプロセス
      第2場 2人の再会による愛の確認・深層化と隠された記号
          第1日目の終わり(深夜から夜明けの直前)
      第2場 本文
       (1)前段:導入
       (2)中段:2人の愛の確認と深層化
       (3)後段:結婚の約束(契約)と次の場面へのリンク
      第3場 ロレンス神父登場:第2日目(月曜)早朝
      第4場 第2日目正午近く
      第5場 キャピュレット家の庭 ジュリエット登場:第2日目午後
      第6場 結婚直前の場
  第3幕 第1場 結婚直後【本作品のターニング・ポイント】
          --マキューシオ&ティボルトの死とロミオの追放
      第2場 ジュリエット像の展開(1)
          --魂の成長と見せ場:人は人を愛することによってこれ程につよくなるのか?
      第3場 ロミオの嘆き・絶望・自暴自棄 vs. 神父の戒め・忠告
      第4場 キャピュレット家:第2日目深夜
          --父キャピュレットによるジュリエット・パリスの結婚の日取り決定
      第5場 ジュリエット像の展開(2):第3日目(火曜)早朝
          --後朝(きぬぎぬ)の別れとジュリエットの孤立
  第4幕 第1場 神父の庵室:第3日目午前
          --ジュリエット、神父より「薬」(眠り薬)受け取る
      第2場 キャピュレット家の広間(主舞台):第3日目午後
          --ジュリエットの偽りの謝罪・似非従順(パリスに対する偽の結婚承諾)
      第3場 ジュリエットの寝室(内舞台):第3日目夜
          --ジュリエットの恐怖・不安・ためらい・疑惑、そして決行:「薬」を飲む
      第4場 キャピュレット家:第4日目(水曜)早朝
          --ジュリエットのための結婚式準備風景:「明」の部
      第5場 ジュリエット死す?:第4日目朝
          --ジュリエットの「(偽装)死」発覚と家族の悲嘆:「暗」の部
  第5幕 第1場 ロミオの追放先
          --マンチュア:第4日目 or 5日目(木曜)朝
      第2場 第4日目 or 5日目
          --ロレンス神父の計画失敗
      第3場 大詰め:第5日目 or 6日目(金曜)深夜
          --ロミオがジュリエットのお墓で死の「再会」、そして破局
  注

第2章 シェイクスピアと言語文化論
    --"This"・"That" vs.「これ」・「あれ」
    注

第3章 シェイクスピアとルネサンスの重要概念
    --言葉の名手とドラマの仕組み
    注

補遺 目隠しされたキューピッドの寓意
   初出一覧
   参考文献